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リース契約型SEO対策業者のビジネスモデル

「順位が上がるまで無料」成果報酬型SEO対策業者のビジネスモデルでは成果報酬型を扱いましたが、SEO業界にはもう1つ、別系譜のビジネスモデルがあります。

それがリース契約型SEOです。ホームページ制作・更新ソフト・SEO対策を3〜7年のリース契約でまとめて販売するモデル。2010年代から大量のトラブルが報告されてきた、業界の暗部とも言える領域です。

本記事ではこのリース契約型SEOのビジネスモデルを解説します。

リース契約型SEOの基本構造

リース契約型SEOは、以下のような提案で営業が行われます。

「ホームページ制作費は無料です。更新ソフトと SEO対策ツールを5年リースで月3万円。これでホームページが集客装置になります」

一見すると、初期費用ゼロでホームページが手に入る魅力的な提案です。月額3万円ならコスト感もそれほど重くない。

しかし、契約してみると以下のような実態が見えてきます。

総額は100万円以上

月額3万円 × 5年 = 180万円。月額5万円なら300万円。リース期間が7年に延びるケースもあり、その場合は更に総額が膨らみます。

弁護士ドットコムには「月7万円×7年契約、総額588万円」のような相談も寄せられています。

ホームページの中身は粗悪

実際にできあがるホームページは、文字化けがあったり、内部リンクが整っていなかったり、SEO設計と呼べる代物ではないケースが多い。営業時には「SEO対策バッチリ」と説明されていたものが、蓋を開けると何もできていない。

契約後のサポートは無い

営業時には「契約後も継続的にサポートします」と説明されますが、契約が終わると業者は実質的に何もしません。問い合わせをしても返事が遅い、もしくは返事すら来ない。

解約できない

リース契約は途中解約ができません。「5年契約だから」というシンプルな理由です。契約が終わるまで毎月の支払いが続きます。

なぜリース契約という形を取るのか

業者がリース契約という形を選ぶ理由は、業者にとって経済的に大きなメリットがあるからです。

契約直後に全額が一括入金される

リース契約は、リース会社(信販会社)がお客様の代わりに業者に全額を一括で支払います。5年契約で総額180万円なら、業者は契約成立とほぼ同時に180万円を受け取ります。

お客様はリース会社に対して、毎月3万円を5年間支払っていく形になります。

この仕組みは、業者にとって「売り切り」モデルです。契約後にいくら手抜きをしても、業者が受け取るお金は変わらない。だから業者には、契約後に真面目に作業をする動機がほとんどない。

お客様には「月3万円」と感じさせる

総額180万円と言われると躊躇するお客様も、「月額3万円」「初期費用無料」と言われると契約に踏み切りやすい。リース契約は、総額の心理的な負担を月額に分解して見せる効果があります。

これは業者の営業力を支える重要な仕組みです。

解約のリスクが無い

業者にとって、お客様の意思で解約されることがない、というのは大きな安心材料です。月額固定型や成果報酬型では、お客様の満足度が低いと解約される。リース契約型では、リース会社との契約なので、お客様がいくら不満を持っても契約は続きます。

ホームページ自体はリース契約できない

法的にいうと、ホームページのデータ自体はリース契約の対象になりません。リース契約は「有形物」を対象とする契約だからです。ホームページのHTMLデータやデザインは、法的には無形物。

ここで業者がやっているのは、リース対象の名目を別のものにすることです。

  • 更新ソフト:ホームページを更新するためのソフトウェアをリース対象とする
  • 編集用パソコン:実物のパソコンをリース対象とする
  • CD-R:ホームページのデータを焼いたCD-Rをリース対象とする

ホームページ自体はリース対象ではなく、付属物としてついてくる、という建付けです。法的に「ホームページのリース」という形を取らずに、リース契約に持ち込む工夫がされています。

BtoB契約のため法的保護が薄い

リース契約型SEOで最も問題になるのが、消費者保護法が効きにくい点です。

特定商取引法には電話勧誘販売・訪問販売に対するクーリング・オフ規定がありますが、これは個人の消費者を対象とした規定です。事業者間の取引(BtoB)には、原則として適用されません。

リース契約型SEOで標的にされるのは、中小企業の経営者、個人事業主、店舗オーナーです。彼らは法的には「事業者」なので、消費者保護の枠外に置かれます。

「事業者は投資判断するもの」「投資の失敗は自己責任」という法的な扱いになる。だから契約書にサインしてしまうと、後から「騙された」と主張しても、救済されないケースが多くあります。

弁護士相談に多く寄せられる理由

弁護士ドットコムや各地の消費者センターには、リース契約型SEOのトラブル相談が多く寄せられています。「契約を解除したい」「リース会社に支払いを止めたい」「業者を訴えたい」といった内容です。

しかし、ほとんどのケースで弁護士の回答は厳しいものです。リース会社は「業者と契約しているお客様」ではなく、「リース契約を結んだお客様」を相手にしている。業者の不誠実な対応は、リース契約の有効性とは別の話、というスタンスです。

業者を裁判で訴えても、「契約書に書かれている内容」を業者が形式的にこなしていれば、詐欺の立証は困難です。

業界の系譜としての位置づけ

リース契約型SEOは、2010年代に大きな問題として浮上し、メディアでも何度も取り上げられました。Googleのアルゴリズム更新と業界の浄化の流れもあり、リース契約型を売りにする業者は減少傾向にあります。

しかし、現在も完全に無くなったわけではありません。手を変え品を変え、新しい訴求文句で同じビジネスモデルを続けている業者が存在します。

最近では「AIによる自動更新でSEO対策」「LLMO対応で月額3万円」のような形で、リース契約型のバリエーションが登場しています。中身は従来のリース契約型と変わらないにもかかわらず、新しい技術用語で営業されている。

やまだやの考え

ホームページを作るときの基本は、**売り切り型(買い取り型)**が良い、というのがやまだやの考えです。

ホームページは制作料金を一括で支払って、お客様の所有物として持つ。ドメインもサーバーもお客様の名義で契約する。これが本来の形です。

リース契約型は、月額の負担を軽く見せる代わりに、5年7年と縛る仕組みです。途中で業者と関係を切りたくても、契約上切れません。業者がサービスを停止しても、月額支払いだけは続きます。

これは、長期的に見るとお客様の自由を奪う設計になっています。

逆に言えば、なぜ業者がリース契約を勧めてくるのか、その答えは「業者にとって都合が良いから」です。お客様にとってのメリットが大きいなら、本来は月額固定の通常契約を提案しているはずです。

ホームページ制作の見積もりで「初期費用無料」「リース契約」「クレジット契約」が出てきたら、一度立ち止まって、なぜそのお金の集め方なのかを問い直すべきです。

やまだやはSEO設計を行っています

やまだやのホームページ制作は買い取り型(売り切り型)です。ドメインとサーバーはお客様の名義で契約していただきます。リース契約・クレジット契約は扱いません。

ホームページの所有権はお客様にあり、契約終了後も自由に運用できます。

SEO設計の中身については「SEO設計」とは具体的に何を指すのか?で詳しく書いています。

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