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/ お客様からの質問と解答

ホームページ制作会社に「月額レンタル契約はいかがですか」と勧められました。これはどういう仕組みなのでしょうか?

解答

業者によって「月額制プラン」「保守付き月額プラン」「サブスクリプション型」など呼び方は異なりますが、本記事ではこれらを総称して「月額レンタル契約」と呼びます。

月額レンタル契約は、「ホームページを買って自社で持つ」契約ではありません。「業者が用意したホームページを、月額の使用料を払って使い続ける」契約です。

ホームページ本体の所有権は、契約期間中も契約終了後も、業者側に残ります。お客様は、決められた期間中、決められた月額を払い、使う権利だけを持ちます。

契約期間は5〜6年が一般的です。長いものでは7年というケースもあります。

メリット

月額レンタル契約には、合理的な側面があります。

初期費用を抑えられます。買い切りで作る場合、まとまった制作費が最初にかかります。月額レンタル契約はこの負担を月額に分散できます。

月額が固定なので、経理処理がしやすくなります。毎月同じ金額が出ていくため、予算化も容易です。

制作・サーバー・保守がひとまとめになっています。それぞれを別の業者と契約する必要がなく、お客様側で管理する手間がほとんどありません。ホームページに割ける時間や知見がない事業者にとって、これは実際に意味のあるメリットです。

知っておくべきデメリット

メリットの一方で、契約前にあまり積極的に説明されないデメリットがあります。

最も致命的なのは、ドメインも業者のものになるということです。

月額レンタル契約のドメインは、業者名義で取得・管理されるのが標準です。お客様が払っているのは「使用料」なので、お客様がドメインを所有することはありません。契約が終われば、そのドメインは業者の手元に残ります。お客様は使えなくなります。

別の業者に移ろうとしても、お客様は新規でドメインを取り直すしかありません。5年6年使ってきたドメインで積み上げた、検索エンジンからの評価、他サイトからの被リンク、お客様の記憶、名刺やパンフレットに印刷された文字、ブックマーク、これらすべてが捨てられます。新しいドメインで、ゼロからホームページを育て直すことになります。

ホームページの「形」、つまりデザインやHTML、文章、写真は、最悪でも作り直すことができます。むしろ今は、昔より速く安く作れます。しかしドメインは違います。レンタルである以上、契約終了時にドメインが業者の手元に残るのは、当たり前のことです。これがレンタルという仕組みです。

ドメイン名義の問題そのものについては、別記事「ホームページ制作会社から『ドメイン・サーバーはこちらで取得・管理します』と言われました。問題ないのでしょうか?」もご覧ください。

それ以外のデメリットも整理しておきます。

  • ホームページ本体の所有権が手元にない
  • 契約期間が長期(5〜6年)で固定される
  • 中途解約の条件が厳しい契約が多い
  • 契約終了後に文章や写真も手元に残らないことが多い

これらは、業者の善悪とは別の話です。月額レンタル契約という形態を選んだ時点で、構造として背負うものです。

やまだやの考え

月額レンタル契約は、違法でも不当でもありません。仕組みとして成立しています。

ただ、「買う契約」と「借りる契約」は、見た目が似ていても構造が全く違います。毎月お金を払い続けるという表面だけを見ていると、この違いに気づきにくくなります。

セカンドオピニオンで月額レンタル契約のお客様の相談を受けると、「うちのホームページ」という言葉が自然に出てきます。お客様の感覚としては自分のホームページです。しかし契約上は、お客様は使用料を払っている使用者で、所有しているのは業者です。

この認識のずれは、契約期間中は表面化しません。問題になるのは、業者を変えたいとき、契約を見直したいとき、事業を畳むときです。

そして本当に問題になるのはドメインです。

ホームページの形を作り直すことは、5〜7年の周期で、本来やった方がいい作業です。閲覧環境も検索エンジンも変わるので、形は更新されるべきものです。詳しくは「ホームページは何年くらいもつものなのでしょうか?」をご覧ください。

形を作り直すことは、悪い話ではありません。問題は、ドメインが業者の手元に残ることです。

レンタルである以上、これは「ひどい業者だから」起こることではなく、契約の構造として当然のことです。「うちはちゃんとした業者だから、契約が終わったらドメインをお返しします」というレンタル業者は、ほぼ存在しません。お客様は、契約が終わった時点で、新しいドメインを取得し、新しいホームページを、ゼロから育て直すことになります。

5年6年使ったドメインで積み上げた検索エンジンの評価は、新しいドメインには引き継げません。元のドメインで取れていた検索順位は、もう一度ゼロから取り直しです。お客様の事業が成熟するほど、ドメインに紐づいた信用は大きくなります。だからこそ、それを失うインパクトも大きくなります。

仕組みを理解した上で「それでもメリットの方が大きい」と判断するのと、仕組みを理解しないまま契約するのは、別のことです。

やまだやとしては、月額レンタル契約を頭から否定はしません。事業の規模や状況によっては合理的な選択になります。ただ、契約する前に「これは借りる契約だ」という構造と、「契約が終わればドメインは業者の手元に残り、ホームページはゼロから育て直しになる」という事実は、必ず理解しておくべきです。

やまだやのセカンドオピニオン

現在、月額レンタル契約を提案されていて判断に迷っている方、すでに契約していて自分の契約内容を整理しておきたい方は、やまだやのセカンドオピニオンをご利用ください。

提案中の契約書の内容確認、ドメインの名義状況、現在の契約条件の整理、契約終了時に何が手元に残るかの見立てを一緒に行います。

やまだやで作り直すことを前提とした診断ではありません。今の契約を続ける判断をするための材料を整える、という使い方もできます。